床 両忘
花 菜の花
花入 曽呂利
広間、小間、仏前に菜の花を飾りました。
菜の花はナタネ花としても知られていますが、
その音が「なだめる」に通じることから「なだめ花」とも言うそうです。
北野天満宮では、その昔、菜種御供として菅原道真公の忌日に菜の花をお供えしていました。
(現在は梅花御供として梅の花を供えています)
毎年この時期に菜の花を見ると身が引き締まりますね。
茶盌は 、光悦の時雨、乙御前、紙屋を学びました。
床 願はくは花の下にて春死なむ その如月の望月のころ 西行
花 胡蝶侘助
香盒 旅
今週は、茶通箱のお稽古をしました。
それに伴い、問答の練習に取り組みました。
座学では、歴代の樂家について扱いました。
床 拈華微笑
花 八手花笠
花入 鶴首 大樋
小間 河津桜
今回の床は渋谷さんの「拈華微笑」。
渋谷さんはお稽古にいらっしゃる度にお庭のお花を持って来て下さいます。
今回は大変可憐な河津桜をご持参頂きました。
やはり日本人にとって桜は特別な存在ですね。
小間に飾ると、一気に春めいて、笑顔溢れる席になりました。
座学では、ノンコウの升と鵺を扱いました。
床 無
花 猫柳
座学ではあやめと白鷺を扱いました。
先週のお稽古でムキ栗のお勉強をした際
社中の方が口々におっしゃっていた感想。
「四角いお茶碗、点ててみたい、飲んでみたい」
これまで四方茶碗は、中々魅力的なものに出会えないでいたのですが、
この度、陶漆作家の菱田賢治先生作のムキ栗写を求めることが出来ました。
本物と同寸の茶碗を手にすると、思った以上に大きく、
その存在感に驚きました。
前回のブログで、
丸は絶対的な宇宙そのもの、
四角はとらわれている心、禅への入り口であると書きましたが
この大きな四方茶碗で一服頂こうとすると
目の前が真っ暗になり、漆黒の世界に飲み込まれるように感じます。
それは、
飲み口が四角く、底にかけては自然と丸くなっているこの茶碗は
現世から宇宙への入り口に他ならないのだと思います。
心惹かれる茶盌とのご縁に感謝致します。
床 〇△▢ 仙厓
花 まんさく 椿
花入 宗全篭
香盒 立雛
先週に続き、筒茶碗と小袖棚のお稽古をしました。
座学では、ムキ栗と木守を扱いました。
まるさんかくしかく。
丸は、それのみを円相として書かれることもある通り、
何も欠けることのない、宇宙の真理そのものを表しています。
三角は、座禅を組んだ時の形、つまり仏と一体になった形。
四角は、私たちの世の中、俗世におけるとらわれている心であり、
それと同時に、禅への入り口ともされています。
床 忘筅
花 紅梅
花入 舟徳利
香盒 魚
今週は小袖棚を使ったお稽古を行いました。
また、筒茶碗の扱いを確認しました。
床は、小沼さんの書かれた「忘筅」。
そこで、お稽古では大徳寺孤篷庵について学びました。
樂は、杵ヲレと勾当を扱いました。
床 溪梅一朶香
小間 雪裡梅花只一枝
木曜は雪が降り、寒かったため早めにお稽古も終了となりました。
溪梅一朶香。
誰も足を踏み入れないような雪深い渓谷で、
ひっそりと一輪の梅の花が甘い香りを放っています。
どのような環境にあろうと、無心に、ただ精一杯花を咲かせるのみです。
座学では
黒楽は面影を、赤楽は早船を扱いました。
床 日々是好日
花 黒侘助
花入 箙
無一物。
「長次郎を見るならこの一盌」
と言われている程、長次郎の茶盌の代表とも言えるのが
「無一物」です。
生まれたばかりの赤ちゃんは何も持っていません。
そして死ぬ時も何も持ってはいきません。
本来、事物は全て空なのですから、執着すべきものも何もないのです。
それが「本来無一物」です。
その禅語が銘となっている「無一物」。
赤樂といっても、その膚はかせており、土そのもののような色味です。
箆で丹念にそぎ落とされた姿には
少しの誇張や遊びも一切なく、
まるで深い森の、土の中から生まれてきたままのようにも見えます。
この、究極にノイズを排除した、素直な存在。
「名碗を観る」の中で林家晴生先生はこれを「絶対値」という言葉で表現されています。
利休の茶が完成した瞬間を、この一盌に見て取ることが出来ます。
お稽古ではこの他に長次郎七首の一つである「東陽坊」も学びました。
床 天真爛漫 長谷川耕生
花 万両
花入 竹寸切
脇床 羊香盒
風炉先 利休梅
風炉釜 鬼面風炉
棚 長板
皆具 上野釜高田焼
茶入 柳橋蒔絵
茶盌 薩摩焼四季花図
替 日本一
茶杓 蓬莱
茶 小倉山 小山園
菓子 花びら餅 澤村美保作
器 四角銘々皿
数茶碗 羊
梅
水仙
鳥獣草花紋
床 五君子
今年は茶碗についての知識・見識を深めることを目的の一つとしております。
そこでこの日のお稽古から、新しい本を使いながら勉強を始めました。
今回扱った茶碗は
「大黒」と「一文字」です。
大黒。
利休所持がはっきりと伝えられている茶盌で、宗易形茶盌の典型とされています。
利休七種(長次郎七種)の一つ。
非常に穏やかな、静寂の茶盌です。
全体にやや厚手で、ずっしりと重たいといいます。
長次郎の作品には大ぶりなものが多いですが
口径11.5㎝の大黒を手に包むと
その手の中に深まりゆく宇宙空間を感じることができるそうです。
その茶盌で濃茶を頂けば
ゆっくりと自分がその宇宙に吸い込まれていくのでしょう。
2年前のブログに赤と黒について書きましたが
床 真理探求
花 水仙
花入 水仙篭
釜 雪笹釜
棚 長板
皆具 高田焼 桶川
茶入 鶴首 鳩尾
仕覆 利休梅 弥右ヱ門間道
茶杓 日月一対
茶碗 赤樂 黒樂
棗 群鶴 柳橋
茶盌 蓬莱重
同 松
濃茶 大内山 松倉茶舗
菓子 花びら餅
同 氷牡丹
平成二十七年の御稽古が始まりました。
今年の御勅題は「本」
本来とは何かを考え求めていくことをテーマに
床には中学三年生の時に書初めをした書を掛けさせて頂きました。
昨年の下半期は本来の茶である濃茶の味を探求して参りましたが
今年も基本に立ち返り、皆様と共に精進していきたいと考えております。
皆様どうぞ宜しくお願い申し上げます。