床 薫風自南来
花 黒文字 鉄線
花入 長宗全篭
これほど一期一会を強く実感する週もないのでは、
と思わずにはいられない程
木曜、土曜の2日を通して、新しい出会いと別れがありました。
木曜は、男性がお二人、お仲間に加わって下さるという
小躍りしたくなるような嬉しい一日でした。
お二人ともそれぞれ「手」に職をお持ちで、
深く道を追究されている方です。
私自身も既に多くの事を教えて頂いていますが
お二人が茶道に触れることによりどのような反応が生まれていくのか
期待に胸を膨らませております。
土曜は、お客様がお二人。
地獄茶会の閻魔女王様こと、AyAko様と、陶芸家の穂高隆児様。
AyAko様は、
漆黒のドレスに深紅の口紅をおひきになり、
何と真っ赤な光彩の瞳で、
燃えるような花束を手にお出ましとなりましたので、
あちらこちらから歓声が沸き起こっておりました。
事前に閻魔女王様がお見えになると社中の皆さまにご案内していたことを考えて下さり、
ご自身を演出して一同を楽しませて下さったのです。
身体表現を生業とされる方だからこその、一挙手一投足の美しさが、
狭い茶席で際立っておりました。
穂高様は、同茶会で存在感を放っていた緋色のお茶盌を手に、笠間からはるばるお越し下さいました。
AyAko様お持ちのお花をそのまま閉じ込めたように瑞々しい朱色、緋色。貝の目跡。見込みの深さ。釉薬のかかった滑らかな高台…
いつまで見ていても飽きのこない、魅力的なお茶盌は、
薄茶と濃茶で、それぞれ違う表情を見せていました。
笠間焼について、日本料理と器について、
様々なお話を伺いました。
今日出会った方とは、この先ずっと関わっていく大切な御縁になります様に
しばらく会えなくなる方とは、いつかまた茶の道で再会できます様に
そう願っております。
有難うございました。
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