9/3_5 茶カフキ その八

床 関

花 白紫式部

風炉先 雲板

棚 小袖棚

水壷 韮山竹 経雲斎造

棗 五種 

茶杓 牙

茶盌 萩三種 大和松雁造

主菓子 銅鑼焼

器 菊花鉢 山中塗

干菓子 下弦のたはむれ

器 弓張

茶 三種

寄付 中世東国の茶図録


毎年行っている茶カフキ。

今回で八回目となります。



干菓子を、お茶の味をその都度リセットできるよう

小さいものを用意し、

菓子器は、陰暦にならって下弦の月としました。

今回のお茶は三種のうち二種が少し似ていたようで、皆様苦戦されていましたが

今年も和気藹々と、賑やかな会となりました。

 

その楽しい声につられて息子が席に乱入するという一幕もありました。

彼はちょうど、去年の茶カフキの日に生まれたのでした。

一年はあっという間ですね。




今回の床は「関」


書かれた小寺さんは、

人並み外れたチャレンジ精神の持ち主で、絶えず新しいことに立ち向かわれているように見えます。

ご本人も

「今、過去を振り返ってみますと、自ら関門を探し求めて、その関門に突き進んでいったと思います。これからも、そうでありたい。」

と述べられていました。

ご自身の人生観と意欲が明快に表された一字でした。



一回透過雲関了(ひとたびうんかんをとうかしおわり)

南北東西活路通(なんぼくとうざいかつろにつうず)


雲門の関を通過してしまえば、そこには主客も迷いもない、

東西南北まったく自由自在の境地である。


あくまで個人的な考えですが、

これを、三次元で表しているのがムキ栗であると思うのです。


〇△□が示すように

〇は永遠に広がる宇宙の真理を

□は俗世の心、禅への入り口です。


茶盌としては少し異質にも見える四方茶盌。

思い切って、この大きな四角に顔を覆われてしまえば

あとはどこまでも無碍に広がる漆黒の世界です。

重力すら存在しない宇宙空間。


写真の「関」という字を見ると□の形そのものですね。

この字の向こうにはどのような光景が広がっているでしょうか。