床 東山静かに羽子の舞ひおちぬ
花 ぎおん
花入 鶴首
今週のお稽古では茶道雑誌10月号から
白砂について学びました。
数億年前の岩盤誕生から、活断層運動の長い歴史を経て
名水と呼ばれる京都の地下水文化を作り上げるまでの話。
記事を寄稿された尾池和夫先生は第24代京都大学総長であり京都造形芸術大学の学長でいらっしゃいます。
地震学の権威でありながら俳人としても有名で
以前NHK俳句にゲスト出演された際は
日本にだけ「俳句」が誕生する必然性を
地球科学的視点で解説されていたそうです。
そのNHK俳句で尾池先生が詠まれた句を一つ。
万緑や 膨張宇宙の 中にゐる (尾池和夫)
かつて堀内宗心先生のご講話で
という内容を学びましたし
宮沢賢治もそうですが
「理に裏打ちされた風情」
というのは私の目標とするところです。
いつか地質学と俳句について、先生のお話を拝聴したいと思いました。
床はそれに因み、東山にまつわる高浜虚子の歌を掛けました。
羽根つきの羽が舞い落ちる、その遠景に東山が見えているということは
羽根つきをしているのは子供ではなく若い女性ではないかという清水哲男さんの句評を読みましたので
花は「ぎおん」という名の日日草を舞妓さんに見立てて2輪入れました。
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