床 山花開似錦
GW前のお稽古では2週続けて茶飯釡を行いました。
炭の置き方に気を配り
火吹き竹で火勢を強め
初めはプシュプシュ…次第にパチパチという音に耳を澄まし
一座が皆、「ご飯が美味しく炊けます様に」という思いを共有して
待つ時間は楽しいものですね。
今回の禅語を書かれた方が、お釜を見守る様子が子供を見ているようだと言われていました。
農家の方は、育てる野菜を我が子のように思うという話はよく聞きますが、
頂く側もそれを共有できることは大切なことのように思います。
現在日本は食料廃棄率がアメリカを抜いて世界一位、残飯大国などという不名誉な称号まで頂いているそうです。
茶道の懐石では茶飯釡に限らず、
食べ終わる頃に各自、器にお湯を入れ、
漬物で小さな食べ残しやご飯粒もきれいにこそいでお湯とともに飲み干します。
ですから片づける際にはご飯粒どころか、カスの一つも残らないのです。
それが料理を作った亭主、農家や漁師等一次産業の方々、そして何より食べ物に対する敬意です。
茶道を離れてもこの気持ちは絶対に忘れてはいけませんね。
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