11/15_17 炉開き

床 松風 逢春寺大徳法谷文雅 中廻し貴船緞子

花 炉開椿 錦木

花入 竹香炉型

香盒 玄猪包 仁清写し 桐鳳

菓子 亥の子餅

 

乙亥会では今週炉開きをしました。

 

茶道では炉開きで亥の子餅を用います。

亥は陰陽五行説で水性に当たり、火難を逃れるとされています。

このため江戸時代の庶民の間では、亥の月の亥の日を選び、囲炉裏や炬燵を開いて、火鉢を出し始めた風習ができあがりました。

茶道もこれに習っています。

 

江戸時代以前にも亥の子餅はありましたが、

中国の故事に習った無病息災や、

猪の多産から子孫繁栄を願って武家を中心にこれを食す習慣があったそうです。

 

この亥の子餅が宮中で女官に配られた際、これを包む畳紙が玄猪包といいました。

やはり火難除けの為銀杏の葉が乗せられています。

 

 

また、これも炉開きの恒例として社中の皆様にぜんざいを食べて頂きました。

ぜんざいは善哉と書きます。
一休禅師がぜんざいを大徳寺で食べた際、「よきかな、よきかな」と言われたので

善哉(ぜんざい)となったと言われています。


一休禅師に師事した村田珠光、そして紹鴎、利休の流れはもう宜しいかと思いますが、

炉を開き茶壺の口切をする祝いの席にぜんざいを頂くようになりました。

 

今年も皆様と無事、茶の湯の正月とも言われる炉開きを迎えることが出来ました。

有り難うございます。