6月19日、横浜そごうにて、表千家堀内宗心先生の講和を聴いてきました。
そこでお稽古では、堀内家の歴史について、宗心宗匠のお言葉について学びました。
講和の内容で特に印象的であったのが
“「和敬清寂」の「和」とは「宇宙」である。宇宙は本来「和」である“
とのお言葉でした。
茶道で「和」について考えるということはつまり宇宙について考えることであるということですね。
逆もまた然り。
宗心宗匠は以前濃茶を練る際に、茶筅を秒速2センチで動かせばダマができない、という旨のお話をされていました。
堀内宗匠のお言葉を意識して自分なりにゆったりとした点前を試みたのですが、
普段よりゆっくりと点前をするというのはなかなか難しいものでした。
それはフリーハンドで直線を描く際、素早く筆を動かすよりゆっくり動かしたり
ピアノでも速く弾くよりゆっくりと弾く方が難しいことと似ています。
動きと動きの間にノイズのようなものが入ってしまうのです。
このノイズをなくすことができれば無駄のない美しい点前ができるのではないか、
それにはまだまだ相当な鍛錬が必要でしょうが、私としては目標が見えた気がしました。
静謐な点前と、お茶の粉とお湯の間に存在する流体力学を含めた“自然のことわり”は常に表裏一体であることが実感できた一時でした。
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