6月16日、目黒雅叙園にて、
先日亡くなられた小林宗離さんを偲ぶ会が行われました。
乙亥会は、添え釜をさせて頂きました。
宗離さんのお道具
一、青磁薄氷香炉 水上焼 葵釡 井上寿博
奥利根の長石と粘土にて
一、白磁花瓶 井上寿博
一、郡上茶盌 伸
一、六歌仙蒔絵棗 輪島塗 長井幸夫
一、うふふふ徳利 彩磁 一三
一、水注
釜 風炉切合
水壷 ヤンリーパオ
棗 遠山蒔絵 替 沙羅樹図
茶盌 十牛図 まどか先生より
替 銘々持参
数 十牛図 建二
茶杓 八重桜にて 川合さんより
蓋置 「昏色」修善寺彫 五十一年松琴
宗離さんとの出会いの旅の地
建水 えふご 信楽
菓子 胡蝶 太市
茶 小倉山 小山園
祭壇には宗離さんが生前に愛用されていた、思い出のお道具。
私共、乙亥会では
当日出席させて頂いた社中が、各自この日に相応しいと考えた茶盌を一つずつ持ち寄り、
宗離さんへの気持ちや、思い出等、お客様と語らうことが出来ました。
また、連句の先生であられる旦那様、静司先生に、それぞれ宗離さんとの思い出を社中がまとめた文集を
お渡しさせて頂きました。
お菓子は今回初めて、目黒区の太市にお願いしました。
亡くなった方の魂、神の使いと言われる胡蝶。
干菓子とは思えないほど口当たりが瑞々しく、品の良い甘さに皆様喜ばれていました。
静司先生が一句読んで下さいました。
魂を運ぶや蝶の色ましろ
静司先生も羽織袴を、娘さんと、二人のお嫁さんも宗離さんのお着物を着られていました。
三枚のお着物は、宗離さんの雰囲気そのままの上品な色あいで、
それでいてお三人がそれぞれ誂えたかのようにとてもよくお似合いでした。
宗離さんもさぞ喜ばれたことと思います。
お席の数が少なくて、皆様全員にお茶を差し上げられなかった反省がありますが
病気が分かってからお亡くなりになるまで1か月にも満たず、お別れを言えずにいたのを
当日、お若いころの写真を拝見したり色々な方のお話を伺ったりしながら
1日かけて、ゆっくりとお別れをすることが出来たと母は申していました。
乙亥会としてはまだまだ至らぬところばかりですが、
これからも宗離さんの面影に助けて頂きながら前進していきたいと考えております。
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